論理の流刑地

地獄の底を、爆笑しながら闊歩する

Catch up!(藤井猛, 2017, 「四間飛車上達法」)

四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)

四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)

非常にいい本だった(さすが藤井"てんてー"御大)
急戦(棒銀)への対応の定跡について、ここまでいろんな思想を交えながら詳説してくれる書はあまりなかったのではないだろうか。

しかし何より白眉は、藤井九段の生き方が凝縮されているような次の一言にある。
このために1400円(税別)を払ってもいいくらいだ。

至言

p.55より抜粋。

私はスタートが遅かったんですよ。
研修会に入ったのが14歳のとき、そして高校一年になるときに奨励会に入ったんです。
早熟の天才がごろごろといるこの世界では、記録的に遅い部類に入ります。


しかも私は、将棋教室などには行かず、一人で本を読んで勉強していました。
考えながら読むというより、最初はただひたすら読む、ただ読む、という感じです。
一冊の本をボロボロになるまで読む。将棋の月刊誌をひたすら読む。
そのうち棋譜が全部頭の中に入ります。


すると知らないうちに、本に書いてない変化も含めて考えることができるようになる。
月刊誌であればひと月後に次の号が出て、あとは同じことの繰り返しです。
それが私の勉強法でした。


さすがにアマチュアの三段くらいになってからは実戦を指す機会も増えましたが、
それでも1日に数局を上限としました。その数局を集中して指す。
そして局後の検討を真剣にやって、反省すべき点をきちんと洗い出す。


私は、指す戦法も指す局数も、厳選して強くなったタイプなんです。

非常に示唆的である。
分野を問わない、ビハインドを負った状態からの弱者の逆転法のエッセンスが詰め込まれたエピソードだ。

Conclusion

あのウサギとカメの例のレースは教訓としてアレなケース
勝者敗者いずれにしたってダメ ウサギはバカで油断しちゃっただけ
ある意味カメはさらにそれ以下 敵のミス待ちってそれでいいのか?
天賦の才能を弱者代表が打ち負かし格差解消
しようって場面でカメは無策すぎ 勝算もねぇのに余りにウカツすぎ
そういうとこマジしょせん動物の限界
....
武器はたゆまぬK.U.F.U.
常に練習 常に研究
知恵を結集し 君をレスキュー



弱者が勝ち上がるとこに見出す人間の叡智!
藤井システム最強!Enjoy!